脳卒中(脳血管障害)は、日本人の死亡率の第3位を占める恐ろしい病気です。
脳卒中(脳血管障害)の3つ、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血のなかで、脳出血の発作がおきた際には、とにかく一刻も早く、救急車を呼び、医師の診察を受けることが大切です。
脳卒中(脳血管障害)の3つ、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血のうち、脳出血は、現在でこそ脳梗塞よりも少なくなりましたが、以前、脳卒中(脳血管障害)の主要な病気です。
脳出血の発作の前には、血圧が高くて、ずきんずきんとする頭痛が伴う、目がよく見えなくなってきた、といった前触れの症状があることがあります。(もちろん、このような症状がなにもなく、突然、発作を起こすこともあります。)
そして、突然、左右どちらかの手足の動きが悪くなり、頭痛を訴え、いびきをかいて眠るようになった、とき、脳出血が起こっている可能性が強いと思われます。
脳出血らしい症状があらわれたら、すぐに救急車を呼び、医師の診察を受けることが大切です。救急車がくるまでの時間も大切です。救急車が来るまでの間に周囲の人は、次のような対応をしてください。
1.まず、2人以上で上半身と下半身をかかえ、病人を暖かい、静かな場所へ移動させます。頭を動かさないことが大切です。また、頭が前にうなだれないようにします。
2.衣服を緩めます。上半身をやや高めにして寝かせます。いびきをかいたり嘔吐するときは、麻痺した側を上にして頭を横にむけ、嘔吐物は、ガーゼなどを指に巻いて、かき出してください。
3.窒息をふせぐために、仰向けのときには、首の下に座布団をふたつおりにして入れ、あごを前に突き出し、頭を低くして気道を確保します。うつぶせのときには、無理にあおむけにせず、のどを伸ばします。
4.こん睡状態にあるときや、さかんに嘔吐を繰り返すとき、または呼吸がかなり乱れているときには、動かさずに、その場で救急車の到着を待ちます。
救急車が到着し、病院へ運ばれると、まず次のような全身的な処置がとられます。
1.呼吸管理
2.血管の確保
3.血圧の管理
同時に、CTスキャンなどによる正確な診断がおこなわれます。それによって、出血の部位や障害の程度を確認し、治療方法を選択します。
治療は、大きく、内科的治療と外科的治療にわかれます。ここではまず、内科的治療について簡単に説明します。
1.内科的治療
発作後、まだ安定していない時期に対処するためのものです。
・血圧を一定レベルに保ち、嘔吐や発汗による脱水傾向に対処して輸液(ゆえき)を行います。
・脳浮腫への対応をします。これは、血腫の周囲に起こった浮腫が高度になると、脳ヘルニアと呼ばれる症状を起こし、危険な状態に陥るため、グリセロール、マンニトールを投与して脳浮腫への対策を図るものです。
・消化管への出血への対応。脳出血では、出血によるストレスから消化管に出血する例が多いためです。潰瘍治療薬(かいようちりょうやく)を静脈内に投与するか、あるいは胃チューブを通じて、投与します。
・尿路や呼吸器への感染症への対応。これらは脳卒中(脳血管障害)の重大な合併症なので、その対策は重要です。